子どもの夢を育てる親、つぶす親

子どもは、純粋に将来の夢を語ります。

「世界一の野球選手になりたい!」 と言ったりします。素晴らしいですね!

その子どもの夢を聞いた大人は、 「そうかぁ。頑張ってね!」 と笑顔で答えてください。

これが、具体的で尚且つちょっとだけ現実っぽい夢の場合、たとえば、

「大人になったら会社を作って、社長になりたい!」

というような夢。もし、ご自分の子どもさんがそんな風に言ったらなんと答えますか?

「そうかぁ、頑張ってね!応援するよ」 と答えてあげたいですね。

「そうかぁ。でも、今のままだったら難しいね。会社を作って社長になるなら、もっと勉強しなきゃいけないね。」 と答えてしまったら。

不思議なことに、哀しいかな、何故か人は相手から夢を語られた場合、現実をその相手に教えたくなってしまうようです。相手が自分の身近な大切な人だった場合、その思いはより強くなるそうです。

「現実を見せて勉強を促し、その夢がぜひ叶うような方向に持って行ってあげたい」 というのは、確かに親心かもしれません。しかし、自分がそう言われる立場だったら、どうでしょう?

「今のままでは無理だよ」と言われて、果たしてやる気が出るでしょうか。人によっては、過去に同じようなことを言ったご自分の親に対して、良い感情を持っていない方もいるのではないでしょうか?

★「なる」と「なりたい」

ここで重要なのは、「社長になる!」と言っているのではなくて、「社長になりたい」と言っていること。「社長になりたい」と、夢を語っているのです。

もしも「今すぐ、社長になる」と言っているなら、確かに、現実を吟味させる必要はあるかもしれません。

それも、吟味するのは大人ではなくて、本当はその本人です。「今のままでは無理だ」と言うのは大人ではなく、それも、本人です。自分自身で答えを見出すことで、自分の選択に責任を持つようになるのではないでしょうか。自分で責任を持ったことなら頑張れますし、もしも叶わなかったとしても納得できますよね。

下手に大人が介入して「今のままでは無理だ」と言ってしまうと、子どもは「親に夢を反対された、もしくは、壊された」と思ってしまうことだってあるようです。

本人が叶えられると思ったなら、どうか応援してあげてくださいね。夢は、生きる力です。 夢や目標を持ったお子さんはそこに向かって進むという過程の中で様々な無数の‘小さな成功’体験や‘小さな失敗’体験を繰り返していくことになります。この過程の中で、子どもは、物事を最後までやり通していくことの大切さを学び、少しくらいの困難や失敗を乗り越えて課題(やらなければならないこと)を達成していくという習性を次第に身に付けていくのだそうです。

花の種を蒔き、水をやり続けて待っていれば、そのうちに芽を出し大きくなってついにはきれいな花を咲かせ感動する、お手伝いを最後までやってママに感謝される、プラモデルを根気強く組み立てて完成し自ら達成感を味わう、お小遣いを少しずつ貯めてついに欲しいものが手に入る、……このような毎日の小さな体験を繰り返すことを通して、子どもはやるべきことは最後までやり通していくことの大切さ(楽しさ)を身体で覚えてそれが習慣となって身についていくようになる・・・。

自らその夢を実現するために何が必要か=夢を実現させるための条件、越えるべきハードルを考えるようになり、「夢の実現に向けて具体的に努力していく」子どもたちになっていくのではないでしょうか?

現在、メジャーリーグで活躍しているあのイチロー選手6年生の時にこんな作文を書いています。